イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

REVENGER

REVENGER:第12話『The Sun Always Rises』感想

かくして闇は払われ陽はまた昇り、橋の袂で野良犬が死ぬ。 微かな蛍火は失われた春日の温もりを、果たして最後に伝えたのか。 痛快時代伝奇復讐譚、最終話である。 このお話らしいトンチキと血しぶきに満ちたラストバトルあり、ド外道に相応しい死に様あり、…

柳春霖に濡れて緑 -2023年1月期アニメ 総評&ベストエピソード-

・はじめにこの記事は、2023年1~3月期に僕が見たアニメ、見終えたアニメを総論し、ベストエピソードを選出していく記事です。各話で感想を書いていくと、どうしてもトータルどうだったかを書き記す場所がないし、あえて『最高の一話』を選ぶことで、作品に…

REVENGER:第11話『The Die is Cast』感想

豺狼二匹、お互いの喉笛を狙い合う発火寸前の長崎に、長く伸びるアンゲリアの影。 抱えた小判の裏側に、刻まれた恨みの行き先……一切合切の運命が決着する長い夜に向けて、男たちがそれぞれの命運を投げ込んでいく、一天地六のREVENGER第11話である。 幽烟先…

REVENGER:第10話『Nowhere to Run』感想

我欲と妄念で取り囲まれた迷宮に、逃げ道なく追い込まれた鼠たち。 狭まる包囲に誰を噛むか、おそらくは利便事屋最後の日常が終わっていく第10話である。 嵐の前の静けさ、破滅の気配がひたひたと忍び寄る中血を見ない回であったが、幽烟が白面の下に押し殺…

REVENGER:第9話『Mutual Understanding』感想

黒い膜の奥、たゆたう泥が暴かれる中で、悪党も義士もお互いを知っていく。 政治と利権と欲望と、人間から絞り出せる最悪の三位一体が凝り固まり、思いを投げ捨て犬に落ちるか、貫いて死地に赴くか、土壇場の踏み絵が足元に転がる。 どっから間違いだったと…

REVENGER:第8話『Two of a Trade Never Agree』感想

噛むの噛まぬの恨みの在り処、小判に違いはないじゃなし。 猿に狂犬因果に回され、辿った遍路の汚れた足先、呼ばれ長崎狙撃旅。 さらば劉大人、汚されていく報仇雪恨の裏稼業、REVENGER第8話である。 これまでも大江戸ジップラインやら大江戸スパイクダッシ…

REVENGER:第6話『Adversary Advent』感想

終わったはずの因縁が、鴉片に絡んで煙とくすぶる。 唐人街と長崎会所を巻き込んでうねる大量の麻薬と銭の気配は、雷蔵を捕らえて離しはしない。 絡まってしまった奇縁の鎖に引きずられて、人殺しの人でなしがどんより重たい陰謀の渦、引き込まれるのか引き…

REVENGER:第5話『Love Never Dies』感想

ヒョロリヒョロリと喇叭が鳴って、今日は曲馬の華やぎの日。 怪力男に蛇女、スルリ絡まる因縁を断ち切る天使の口づけに、宿るは愛か憎しみか……はたまた、何もないのか。 倫理の果てに立つ美しきフリークス、鳰の底知れぬ内面を掘り進んでいくリベンジャー第5…

REVENGER:第4話『Ask, and You Shall Receive』感想

石部金吉の血みどろ生き直し紀行、ツンデレ同居人おじさんに助けられて雷蔵ちゃんがお仕事を手にする、リベンジャー第4話である。 舞台設定と大体の雰囲気、主役の人柄と取り巻く人達がだいたい紹介し終わり、この世のどん詰まりに確かにある生活の息吹が動…

REVENGER:第3話『Fortune is Fickle and Blind』感想

人の縁は八卦見にも似て、どう転がるかは一天地六。 魔都長崎に蠢く鬼を、かき分けかき分け利便事稼業……さてはて明日はどんな色。 そんな感じの、リベンジャー第3話である。 冒頭、鳰きゅんとのドキドキ☆長崎デートから始まって、蓮っ葉なルームメイトとのバ…

REVENGER:第2話『Gold Opens Any Door』感想

異国情緒溢れる長崎に、染みる黄金と血の赤と。 末世迫る徳川の治世が掬いきれぬ恨み、晴らして日々のたつきを得る因業稼業のお話、第2話である。 義父を切り許嫁を失い、もはや冥府以外に帰る場所なし……な雷蔵を、復讐代行業に引きずり込む理と利を描くエピ…

REVENGER:第1話『Once Upon a Time in Nagasaki』感想

史実と異なる道を辿った長崎で躍動する、昏き瞳の復讐者達の物語。 ニトロと亜細亜堂が組んでお送りする本格ダークヒーロー時代劇、颯爽登場の第1話である。 世界観の説明、キャラの見せ方、全体的な雰囲気、お話の方向性。 全体的に収まりの良いスタートと…