イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

パラケルススからニュートンへ

チャールズ・ウェブスター、平凡社。ルネサンス期からの百年期に関する科学史の本。サブタイトルは「魔術と科学のはざま」であるが、この本は連続体に関する書物である。パラケルスス「から」ニュートンの本であって、パラケルスス「と」ニュートンの本では…

生物多様性の保護か、生物の収奪か

ヴァンダナ・シヴァ、明石書店。インドにおける生物特許権の問題を指摘した本。サブタイトルは「グローバリズムと知的財産権」であるが、むしろ内容的には新自由主義経済と生物倫理学、知的特許とエコノミカル・パワーポリティクスにまつわるものである。 イ…

スポーツとエロス

アレン・グットマン、柏書房。スポーツ行動とエロティシズムに関する考察書。まずはたくみな構成に引き込まれる。歴史的証左として、ギリシア期のさまざまな運動から現在のボディ・ビルドまでをまず分析し、そこからより根源的な、スポーツとエロティクスの詳…

デトロイト・メタル・シティ 1

若杉公徳、白泉社。正しい小銭の使い方として買って来ました。待ちに待った単行本ですね。んでもって、見返してみるとやっぱり連載になってからの安定感がバツグンです。たしかにギャグ漫画としての飛びっぷりは近年まれに見る切れ味なんですが、個人的には…

図解・文字の起源と歴史

アンドルー・ロビンソン、創元社。文字に関する包括的な入門書。楔形文字に始まり、ヒエログリフ、線文字B、マヤ文字、ロンゴロンゴや線文字Aなどの未解読文字、そしてアルファベットに漢字と、通時的分析手法を持って、文字の発生と発展を丁寧に追いかけて…

Blood+

はーい、つうわけで一年が過ぎました。いや、面白いなこのアニメ。もっとグデるかと思いましたが、シュバリエ組もローテシルト残存勢力も、そして小夜組もシフ組も、全部一話で大復活。テンポいいなぁ。しかし今回の見所は、「おいおい、スタイルチェンジし…

05/26

「もぞもぞ」 もぞもぞするのか。 「あったかいので」 それはそれは。 「もぞもぞ」 でも雨降るときもあるし、寒いときもあるぞ。 「それはそれで」 今日ははもぞもぞするのか。 「もぞもぞ」 そうか。 おりゃ。 「ふとんをかぶせるのはやめろう」 ふふふ。 …

中華中毒

村松伸、作品社。碩学による中国空間にかんする本。サブタイトルは「中国的空間の解剖学」となっており、清代建築をベースとし、さまざまな地理的方向に筆を伸ばしながらも、その豊かな学識と軽妙な筆致、豊富な図版によってとにかく読ませる。 さまざまな雑…

リリアとトレイズ 4(下)

時雨沢恵一、電撃文庫。つうわけでリリトレ下巻。今回は徹頭徹尾、時雨沢鉄錆びモードであり、血と雪と血と血と銃弾ばっかりの大殺し合いでございました。リリトレイチャイチャは次巻以降に持ち越しかなと。んでもってその殺し合いですが、乾いてるなぁ。そ…

エマ 7

森薫、エンターブレイン。久々のエマであり、最後のエマだ。うん。この、ヴィクトリア朝を舞台にしたとても丁寧で、熱意に満ち、そして何よりも面白い漫画は、終わった。終わってしまった。ロマンスとして完璧な体裁を保ち、熱意の基に資料を踏破し、そして…

ウェザー・ファクター

エリック・ドゥルシュミート、東京書籍。軍事の歴史と気象に関する簡潔なルポタージュ。サブタイトルは「気象は歴史をどう変えたか」 章数が多く、文章が読みやすいのはいいのだが、どうにも踏み込みとボリュームと読み込みが足らないように感じる。トリビア…

がるぐる!! 下

成田良悟、電撃文庫。終わったなぁ。というのが一つのこの書物への意見だ。その通り、佐渡大橋リーズは一つの終わりを迎えた。僕は成田作品では佐渡大橋シリーズが一番好きだ。成田良悟という作家の特徴−特長−は「過剰」であるが、佐渡大橋はその物語・舞台…

そんな日の後

今日はシブヤへ。まー特に変化なし。ここしばらくは五月の風薫る日々で非常によろしい。でもどうせすぐ梅雨なんだろうなぁ。頭と腰が痛くなりそうだ。流石に二日連チャン電車はきつかったのか、帰るなりバタンキュー。起きてこれ書いていますよ。

久々のセッションは

猫で一大キャンペーンになりつつあるメガテン200X、O市奇譚でありましたよ。 シナリオタイトル:孤影、月に吠える/この空白の時代に GM:シェンツさん システム:メガテン200X 赤目君:石田晴竜:16歳男性:超能力者→式神使い 古くは「弓打ち…

Blood+

いや、急展開も急展開でしたね。矢島VS矢島は矢島の勝ち。主人公サイドはどん底の負け。スゲェなオイ。正直なんというか、色々ポカーンです。ただま、素地は整えてあるので、ロンドン編には期待をかけていきます。そしてさようなら弟君。君はいいイノセン…

シムーン 1−6

未来と指き〜り するのを〜やめ〜たのは♪(挨拶) 友人田中君に借りてガッと見ました。んー、「闇の左手」に「宇宙の戦士」を投げ込んで神林味と「ナバテア」テイストを振りかけて空色に染めて、ケニズムの星から来た生き物をぶち込んだ感じ? あのね。好き…

05/19

どたばたしているな。 「おどりですよ」 そうか。 もう少し指先に意識をやるといいんじゃないかな。 「おどりですよ」 くるくる回っては止まるだけじゃないか。 こうな、もっときびきびと。 「むむむ」 な? 「あなたもおどるのです」 そうか。 んじゃそうし…

ユーゴスラヴィアと呼ばれた国があった

金丸知友、NTT出版。1999年代のコソヴォ内戦に関するハーフ・フィクション。小説とノン・フィクションの中間の文体で、サッカーを絡めて当時の状況を纏めている。 どっちもつかずである。ノンフィクションとしては取材の量も質も足らないし、アタックす…

スワガー・サーガ

スティーブン・ハンター。「極大射程」「ブラックライト」「狩りのとき」の三シリーズだから、息子のほうのスワガー−ボブ・ザ・ネイラー−の物語だ。何度目の再読になるかは判らないが、やはり面白い。 それは僕が拳銃が好きという事もあるが、やはりボブ・リ…

サンクト・ペテルブルグ

小町文雄、中公新書。ソ連時代はレニングラードとして知られた、ロシア最大の文化都市に関する本。筆者は外務省から上智大のロシア楽教授になった方であり、ロシアに関する知識では相当なものである。 二千年のペテルブルグ・サミットに、この町で生まれたウ…

兵器ハンドブック 湾岸戦争/フォークランド戦争

三野正洋他、朝日ソノラマ。「ベトナム戦争」と同じシリーズの湾岸戦争/フォークランド戦争版。前作と同じく、単なる兵器のカタログスペックの羅列ではなく、戦争に至る経緯から戦争の推移の方向性、兵器の運用、作戦成功/失敗の分析と、「戦争ハンドブッ…

武士道の逆襲

菅野覚明、講談社現代新書。「大和魂」でも「士道」でもなく、「武士道」についての本。例によって親父殿が買ってきたのを脇から略奪して読んだ。前回読んだ同じ作者の「神道の逆襲」はセンセーショナルなタイトルながらも足腰のしっかりとした丁寧な神道論…

ジル・ドゥルーズ

クレア・コールブルック、青土社。シリーズ「現代思想ガイドブック」の一冊であり、アフターモダン文学と哲学の巨人、ドゥルーズに関するハンドブック。 先のホールの本と同じように、この本もまた回答を出さない入門書である。起源や本質を否定しながらも、…

05/14

痰がからむのう。 「あかいみずを」 おおイソジンガーグル。 これでうがいをするわけだな。 「あかいみずをつかいなさい」 優しいヤツだ。 「あかいみずを」 赤い水ではなくてイソジンガーグルだよ。 それはともかくありがとう。 「あかいみずですよ」

心が雨漏りする日には

中島らも、青春文庫。親父さんが仕事で買った本に引用されていた一節を気に入って買った本をらもマニアクスである俺が横から略奪した、というちょっと複雑な経緯で読んだ本である。 その一節とは「こころだって、からだです」という言葉だ。オッケー、オーラ…

Blood+

つうわけで面白アニメ。今回は激戦の前の静けさ、弟君がダメふてくされ兄貴にガッツを入れる話でした。シュバリエになってから、弟君は姉のことしか考えていません。イノセント・インセスト。素敵だ。 それはさておき、小夜もハジも序盤の愚出っぷりが嘘のよ…

幕末新撰組

池波正太郎、文春文庫。寒暖の差からか、風邪で寝込む。寝しなにちびちびと読むのに、池波の張り詰めていながら柔らかい文章は、やはり心地好い。この作品は新撰組でも沖田、斎藤に並ぶ使い手であり、明治期に新撰組の名誉回復に尽力した永倉新八を題材にし…

05/11

「そとにでますよ」 させん。 「あたまをおさえるなよう」 ふふふ。 動けまい。 「うおお」 小さい生き物は押えやすいわ。 「うおうお」 いてぇ。 「そとにでるのですよ!」 蹴られても頭は離さんぞ。 「うおおお」 ふふふふふ。

現代人の起源論争

ブライアン・M・フェイガン、どうぶつ社。アフリカからオセアニアにいたる、15万年前から4万年前までの人類の祖先たちに関する書物。現代は「エデンから離れて」。全氷河期にアフリカに出現したホモ・ハビリスからさまざまな場所・さまざまな時代に写り…

05/09

「もぞもぞ」 四つんばいの生き物め。 「もぞもぞするあそびですよ」 まぁ五月だしなぁ。 暖かかったり寒かったりで大変だ。 「ごろごろり」 楽しいか。 「たのしいよ」 それはいいなぁ。 「もぞもぞ」